第91回国展版画部 初入選者の声
第91回国展に出品された初入選の方々にご連絡させていただき、ご返答戴きましたコメントをお知らせいたします。
項目として以下の事にお答え戴きました。
○なぜ国展に出品しましたか?
○制作の原動力になるものは?
○10年後、どうありたいとお考えですか
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
今回コメントを寄せていただきました初入選の方々に御礼申し上げます。(順不同、敬称略)
浅井重一(アサイシゲカズ)木版
○なぜ国展に出品されましたか?
小原喜夫先生の木版教室で学ぶなかで、国展の木版画は長い歴史があることを教えていただきました。そうしたところに自分も出品してみたいと思うようになりました。
○制作の原動力となるものは?
古い街道の街並みや里山など、長い時代を経てきた建物や自然と関わりながら暮らしている風景を見ると美しいと感じ、何らかの形で表現したいと思うようになります。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
木版画を続けつつ、他の版画表現にも取り組んでみたい。
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
日本の自然や文化に根ざした作品が多いように感じます。多くの作家が在籍され、多様な表現にあふれているところだと思います。
加藤美智子(カトウミチコ)木版
○なぜ国展に出品されましたか?
去年、国立新美術館で国展の多くの作品を拝見して出品する切っ掛けとなりました。
○制作の原動力となるものは?
木版画の作品制作過程での面白さや、新たな発見に出会えるところだと思います。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
木版画を楽しんでいたいと思います。
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
本も出版されており、オープンなイメージです。
佐伯明美(サエキアケミ)銅板
○なぜ国展に出品されましたか?
本格的に版画を始めてまだ1年半、本当のところ公募展に関して全く知識が無く、「国画会」の名前は聞いたことがある程度でした。昨年の秋、他の美術団体展に初出品した後、制作した作品が手元に何点かあったので、春に開催される公募展を探し、今回出品してみることにしました。入選となり大変喜んでいます。
○制作の原動力となるものは?
おととしベルリンに独り3ケ月暮らし、それ以降「ベルリン」を題材に、より深い黒を表現できるメゾチント技法で、自宅制作する日々を過ごしています。今回入選した作品に描かれた塔は、現在アパートとして使われていますが、古くは給水塔、ナチスドイツ時代には地下室が拷問部屋になっていた建物です。ベルリンの町に佇むと、突然歴史の中に放り込まれた錯覚に落ち入り、何故か心を掴まれます。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
銅版画の様々な技法にトライして表現の幅を広げていきたいと思っています。10年後にはベルリンのギャラリーで取り扱いされる作家になっているよう努力していく覚悟です。
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
国展開催中はいつでも講評していただける事、出品者の住所録も配布されたりと、しっかりと新人を育て、相互扶助する団体であると感じました。
今後も毎年出品したいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
辻田 敬(ツジタケイ)CG
○なぜ国展に出品されましたか?
作品が用意できたので。
○制作の原動力となるものは?
私にとって未知の二次元を新次元に。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
現在79才なので、89才になったら考えます。
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
初めてなので白紙です。
永島 明(ナガシマアキラ)デジタルプリント
○なぜ国展に出品されましたか?
今迄写真を水墨画風に作ることを続けてきましたが、偶然にも國井先生にお会いし、国画会の事を知りました。先生の教室に通いながら、おすすめもあって出品しました。
○制作の原動力となるものは?
絶えず新しい作品を作り出したいという意欲は、ひとつは好奇心でしょうか。色々な刺激を受けると頭の中に次々とイメージが湧き出てきます。それを具体的に表現し、見てもらいたいと思うからです。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
もう年令のこともありますが、日本人の美の原点というか、侘び寂びの境地をどのように表現するか、挑戦してゆきたいと考えています。
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
今回、先生を始め、会員の方々や諸先輩の作品に直に触れてみて、これからのARTは版画とか写真とか益々ボーダレスになっていくような気がします。
西野通広(ニシノミチヒロ)木版
○なぜ国展に出品されましたか?
版画教室、版画の会などで著名な先生方に基礎から教わり、約8年になりますが、国画会の先輩にも勧められたこともあり、自分の作品を諸先輩に評価を問うてみようと初めて出品しましたが、入選させていただき、光栄に思います。
○制作の原動力となるものは?
木版画制作が自分に合っていると思うし、何よりも木版画が好き。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
10年後には76歳になりますが、楽しく活力のある版画を彫っていられてら幸せです。
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
川上澄夫氏、川西英氏、棟方志功氏など尊敬する先達がおられた自由な画風の日本最大級の会だと思います。
本田巧緻(ホンダコウチ)デジタルプリント
アンケートにお答えいただきありがとうございました。ご本人様のお考えで、作品だけ掲載し、コメントは控えさせていただきます。
佐藤聖大(サトウアキヒロ)銅版画
○なぜ国展に出品されましたか?
会員の先生から声をかけられたことがきっかけです。学内や地元だけでなく、全国規模の展覧会から講評をいただきたいと思い、出品しました。
○制作の原動力となるものは?
人間の欲求をテーマに、自分なりの表現を追求していきたいと思っています。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
今と同じか、それ以上のモチベーションを持って制作を続けていきたいと思っています。
○国画会版画部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
様々な技法の作品があり、自由でエネルギッシュな印象を受けました。