第92回国展工芸部 初入選者の声
第92回国展工芸部 初入選者の声
第92回国展に出品された初入選の方々にご連絡させていただき、ご返答戴きましたコメントをお知らせいたします。
項目として以下の事にお答え戴きました。
○なぜ国展に出品しましたか?
○制作の原動力になるものは?
○10年後、どうありたいとお考えですか
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
今回コメントを寄せていただきました初入選の方々に御礼申し上げます。(敬称略)
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白磁台鉢 |
(陶) 安部 宏
○なぜ国展に出品しましたか?
故 船木研児先生が所属なさっていたから。
○制作の原動力となるものは?
アノニマスな、あたりまえの道具をつくる事。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
仕事として焼き物を続けている。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
もっとプリミティブな形と色がほしい。
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タピストリー |
(織) 浅沼真知
○なぜ国展に出品しましたか?
学生の頃から織りをして35年ちかくずっといつかは国展に出展したいと目標にしておりました。
○制作の原動力となるものは?
地方に住んでいるので四季おりおりの自然の美しさを見ていると色で表現したくなります。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
10年後はもう60才代になってしまいますが、今と変わらず織っていると思いますし、まだまだ国展に出展できるような力をもっていたいと思います。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
工芸は日本で一番の会だと思います。
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くちぶえ |
(染) 秦 光代
○なぜ国展に出品しましたか?
絞り染めをはじめて10年、恩師の勧めもありチャレンジしてみようと思ったから。
○制作の原動力となるものは?
布に糸で絞るという制約の中で、いかにデザインを効果的に布に表現するかを考えることと、染めて糸をほどいた後の自分のイメージを裏切られることを難しくもあり楽しいとおもえること。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
デザイン力や技術力を向上させること。そして楽しいとおもい続けられるようでありたい。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
工芸のそれぞれの分野で時代を築くような芸術家を筆頭に美術系の勉強をされた方が出展していて、1年に1度刺激をいただける場所。
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天河 |
(染) 小林寛子
○なぜ国展に出品しましたか?
東京と長野、出会えるはずのない絞りの先生と偶然に出会い、その時から素直な心でまっすぐにと思っておりました。
今回、「出品してみたら」との先生の言葉によりほんとうに素直な思いで出品いたしました。
○制作の原動力となるものは?
とにかく無心になれることです。泥水のような藍に浸し緑色になった布が空気にふれて藍色に変わる瞬間の感動、糸を切る時の期待と不安と感動、そして好奇心。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
ただひたむきに藍染め絞りをしていたいと思っています。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
日々作品に厳しく向き合いそれぞれの道で精進されていながらも優しさも感じられ、素晴らしいなと思っております。
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ポップ |
(染) 黒澤茉莉
○なぜ国展に出品しましたか?
現在、大学で染色を学んでおり指導して下さる先生の勧めがきっかけで出品を決めました。又、大きな公募展を通して自分の作品と向き合うことが出来、さらに経験豊富な作家さん方に講評を頂ける貴重な場であると考えました。
○制作の原動力となるものは?
私の場合、専ら作品が完成して得られる達成感です。特に染色では完成までに多くの工程を要するため出来上がったときのそれは特別なものです。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
沢山の作品に触れ学び自分らしい自分だけの表現を見つけられたらと考えています。何時になっても何かを見て聴いて美しいと感じる感性を大切にしていきたいです。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
日本の伝統工芸を支えるかの如く、思い思いに工芸を追求し続けている作家さんが多く見受けられ、その熱意に刺激を受けました。
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花影
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(染) 眞城亜紀子
○なぜ国展に出品しましたか?
絞りの技法を教えてきましたがそろそろ表現することをしたいと思い、一番自分の好きな公募展に出そうと思いました。
(安藤宏子先生のすすめもありました)
○制作の原動力となるものは?
絞りと藍の魅力をいろいろな人に伝えたいという気持ち。
(子供たちにお母さんのがんばる姿を見せたいという時もあります。)
○10年後、どうありたいとお考えですか?
絞りの技法の普及と作品作りをバランス良くやっていきたいです。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
伝統ある会。それぞれの個性を大切にしてくれる会だと思います。
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ギョギョ |
(染) 三戸和雄
○なぜ国展に出品しましたか?
型染を指導して頂いている先生から勧めて頂きました。
○制作の原動力となるものは?
何歳になっても自己表現できる場があることは幸せなことです。今の私には型染で自己表現することが制作の原動力になっています。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
先のことでわかりませんが、環境の許す限り、型染めを楽しんでいたいと思います。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
伝統と由緒のある会でありながら、豊かな表現力と自由闊達なエネルギーを感じます。また、個々の個性を大切にされていると思います。
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あなたへ贈る |
(染) 佐藤夏子
○なぜ国展に出品しましたか?
染織工芸系の公募展は私の知る限りではあまり多くないため、出品するならより専門的にしっかりと作品を見ていただける国展が良いのではないかと思い出品しました。
○制作の原動力となるものは?
染めは素材との対話でそれが難しい点でもありますがやった分だけ作品が応えてくれる点です。大きな作品を完成させるのは決して楽な仕事とは言えないけれど、作り上げた時の達成感は何度でも味わいたいです。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
10年後は恐らく現在のように大きな作品を制作するには厳しい環境にあるかと思います。そのような中でも細々と制作を続け、公開してゆけるよう努めたいです。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
工芸に対しての愛情と情熱が非常に深く強く、そしてエネルギッシュなイメージを持ちました。
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オクラレルカの頃 |
(織) 澤村佳世
○なぜ国展に出品しましたか?
織物をはじめる前から毎年楽しみに拝見していた公募展です。力試しに出品頂しました。
○制作の原動力となるものは?
織った布が着物となりお召しになった方が喜んでくださること、それが嬉しくて織物を続けています。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
身に付けると気持ちが上を向いたり、元気が出る着物を織っていたいです。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
個性豊かで遊び心がある作品が集まっているイメージです。
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灰釉掛流壺 |
(陶) 高橋隼哉
○なぜ国展に出品しましたか?
お世話になっている方の勧めで出品いたしました。
○制作の原動力となるものは?
試行錯誤しながらも、技術が向上し様々な表現が出来るようになる喜び。
また諸先輩方の作品を拝見させて頂いた際に感じる自身の不甲斐なさと追いつきたいと思う向上心。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
毎日少しずつでも成長し、自分の個性や思い描いているものが作品として表現ができるようにしたいです。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
用の美を踏まえつつ、自己表現をバランス良く作品に反映させられているイメージです。
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眠れるダウンタウン |
(織) 冨田禎子
○なぜ国展に出品しましたか?
国画会の作家さんの作品を展示会で拝見し、デザイン、技法など興味深い作品が多くありました。
自分も織りをはじめて国展の先生方に講評いただくことができればと思い出品しました。
○制作の原動力となるものは?
着つけを習ったことがきっかけできものが大好きになり茜染めの無地の紬をみたとき草木染めで自分のきものを織りたいと思いそれから10年以上たってから仕事をやめ織りの勉強をはじめました。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
10年後も生涯現役で機にむかっていたいと思います。日本の民族衣装であるきものをもっと多くの人に着ていただきたいし、ふだんでもおでかけでも着れるような作品をつくっていきたいと思います。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
個性的なデザイン、むずかしい技法など多くの作品を拝見できとても刺激を受けました。ものづくりをする人を応援していただける存在だと思います。
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夏の譜 |
(織) 若林 萌
○なぜ国展に出品しましたか?
自分の作品をプロの目線で見て欲しいと思い、公募展を探していた中で、技巧性にこだわらず評価して頂けそうだったので応募しました。
○制作の原動力となるものは?
何かを作りたいという気持ちは常に体の中にあります。染織は作りたい気持ちをうまく外に昇華してくれる存在です。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
健康で、今と変わらない体力、精神力で染織を続けていられればいいなと思います。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
明るく、開かれたイメージです。工芸に興味のない一般の人にもわかりやすい作品が多いイメージです。
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2020/12/09 お知らせ, 工芸部|