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「下り坂の人生」
調子の悪い眼と歯に加えて、最近、ひどい耳鳴りに悩まされている。何しろ四六時中頭の中で蝉が鳴きまくる。それも集団でだ。時々「うるさい!」と怒鳴ってみるけれども、決して手加減してくれる訳じゃあない。
国画会 絵画部会員 津地 威汎
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「南国徳島より」
四国,徳島に住むようになり18年になります。私はもともと静岡県出身ですが,気候の様子はこの両県は似たものでたいへん助かっています。東京の友人は「南国徳島は暖かいんだろうね。」と言われますが,北緯だってそんなに違いませんから,冬には雪だって降ります。やはり友人は私の話を聞くことも無く「南国徳島の影響だろうね。鈴木の作品は明るくなったね。」と言います。徳島へ来るまでの制作は5点から20点の平面作品を展示壁面に構成展示してそれ全体を1点の作品とするものでした。当然ですが公募展やコンクールなどの審査には対応出来ないものでした。留学の為の作品審査では展示壁面自体を作り、そこに構成展示した状態で審査会場へ作品を友人4人で持ち込み、審査を受けました。徳島に来てからは自然と1点ものの作品を作ることが出来るようになり、そこから国展に出品するようになりました。私の学生時代、油画の学生の制作はスマートな形態とその表情は艶のない乾いたものが主流だったと思います。ですが私はどうもそのような表情には馴染めず、艶のあるドロドロとした画面を好んで制作していました。絵画論を闘わす為に集う安居酒屋では同級生からは「あの様な仕事は流行らないからやめてしまえ。」とよく言われたものでした。国展に出し始めた時のものもその系譜にあるものでした。国展の出品作も徐々にではありますが展開、変化はしていますがやはり私の中にはドロドロとしたテクスチャーや形が巣くっているのだなと感じています。
国画会 絵画部会員 鈴木 久人
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