90回記念国展工芸部 初入選者の声
90回記念国展工芸部 初入選者の声
90回記念国展に出品された初入選の方々にご連絡させていただき、ご返答戴きましたコメントをお知らせいたします。
項目として以下の事にお答え戴きました。
○なぜ国展に出品しましたか?
○制作の原動力になるものは?
○10年後、どうありたいとお考えですか
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
今回コメントを寄せていただきました初入選の方々に御礼申し上げます。(順不同、敬称略)
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丹波土焼締め鉢 |
(陶)佐々木泰男
○なぜ国展に出品しましたか?
歴史ある展覧会であるという事、
期間、展示会場所も良く、沢山の方々に観て頂けると思いました。
○制作の原動力となるものは?
無から有への創造する事の楽しさと、後世へ少しでも良い物を残したいという思いです。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
情熱を絶やさず、炎と向き合い窯を焚けていたら幸いです。良いご縁がたくさんありますよう願います。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
染織が多いイメージです。もう少し陶芸、木工、彫金、七宝など展示が多くなればおもしろくなると感じました。
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カンパネッラ |
(織)斉藤知子
○なぜ国展に出品しましたか?
学生の頃、何度か拝見して印象深く覚えていました。
あれから数十年、挑戦の気持ちで出品しました。
○制作の原動力となるものは?
豊かな自然と人との出会い。
自然からの学びと人とのつながりから戴く発見に助けられながら制作に取り組んでいます。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
もっと良き姿で織りに取り組んでいたいです。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
歴史が深く、幅広い年代、表現が一同に並ぶ自由なイメージがあります。
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土の恵み 「蕪」 |
(染) 廣瀬満希子
○なぜ国展に出品しましたか?
・恩師の流れをくむすばらしい方々から講評が戴ける場
・冷静に自分の作品と向き合い次への指標とする。
○制作の原動力となるものは?
・染の各プロセスごとの異なる緊張感と充実感、そして完成の悦び(時に落胆)
・デザインソースはときめき
○10年後、どうありたいとお考えですか?
・身心共に健康に制作を楽しんでいたい。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
・ 自分の想いを大切に、誠実に日々制作を続けているつくり手の姿が見えてくる集まり。
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O3の天蓋
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(織)中山美伸
○なぜ国展に出品しましたか?
早いもので着尺と帯に取り組み始めて15年を迎えようとしています。川島テキスタイルスクールで学んで以来ずっと一人で試行錯誤し ながら企業や地方の美術館主催の公募展に出してきましたが、今年は大きな公募展で自分を試してみようと奮起し、リベラルな印象がある国展へ出品しました。
○制作の原動力となるものは?
自然界への畏敬の念です。
染織をしていない時間は全てと言って良いほど、草木、土、虫や動物達と過ごしています。特に遠方の山などに出かける訳ではなく、近くの藪や自宅の庭に居な がら年々ほんの少しずつ環境が悪い方へ変化していくのを感じています。失いたくないモノタチへの思いです。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
技術的にはもっと経験を積み、色々な技法を会得していたい。ただ着物と帯に込める思いは10年経てもいつも新鮮で若々しくありたい。
○国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
市場に流通している国画会の作家の先生方の帯や着物を目にする度自由なエネルギーを感じ、国展に時々足を運ぶようになりました。
「 全てが型枠にはまらない。可愛さも。明るさも、暗さも etc.」
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谷は残った |
(染) 三戸美恵子
○なぜ国展に出品しましたか?
染色を指導していただいている先生から勧めていただきました。
○制作の原動力となるものは?
一緒に染色を習っている仲間たちとの連帯感です。
意図したものを制作することは難しいことですが、そのプロセスの一つ一つが楽しく、次への原動力になります。
○10年後、どうありたいとお考えですか?
技術や表現力を磨き、染色を楽しんでいたいと思います。
◯国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
既成概念に捉われない自由闊達で、個人の意図を尊重される会だと思います。
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螺鈿帯留 捻梅 |
(木・漆)小島紗和子
◯なぜ国展に出品しましたか?
自分の作品が多くの方にご覧頂ける良い機会だと思いました。また、他の作家さんとその方のお作品からも勉強させて頂き、良い刺激を頂ける機会になると思いました。
◯制作の原動力となるものは?
私は主にアクセサリーを製作しておりますが、展示会でお客様がどれにしようかと真剣に悩まれている姿は、私にとってとても嬉しい事ですし、お求め下さった作品を素敵にお使い下さっているのを見ると、次回作への原動力となります。
◯10年後、どうありたいとお考えですか?
特別に10年後どうありたいかという思いはありません。一生懸命製作していく中での自分の変化を楽しみたいです。
◯国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
まだ参加したばかりで分からないところが多いですが、実力のある先生方から直接に学ばせて頂け、先生方から新人までが日本の工芸を支えようという気持ちを持った会であると思っています。
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8寸皿 |
(陶)登川均
◯なぜ国展に出品しましたか?
修行した窯場の親方(師匠をこう呼んでいます)から、今回は特に沖縄での巡回展もあり良い機会なので腕試しのためにも出品したらとの進言がありました。
また国画会工芸部は私の仕事の拠り所である民藝との関わりも深く思い切って出品してみることにしました。
◯制作の原動力となるものは?
特に沖縄の古作品を鑑賞するたびに自分自身でもこんな素朴で美しい焼き物を生み出せたら、と思うことがあります。
もちろんまだまだ近づけない領域なのですがそれが現在のこの仕事の大きな原動力になっています。
◯10年後、どうありたいとお考えですか?
前項の質問に関連しますが、普段使いの美しい焼き物を生み出せる仕事が出来ていれば嬉しいです。
◯国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
創生期は民藝とのつながりが特に強かったが現在は特にそれにとらわれない作品も増えつつあるのでは、と思います。
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打化粧丸深皿 |
(陶)山田洋次
◯なぜ国展に出品しましたか?
大物を発表する場が欲しかった事と、出品されてる方々の考え方をより良く知りたいと思ったから。
◯制作の原動力となるものは?
様々な事への不満と、何百年後も残るやもしれ無いモノを作る事を仕事にしている事に対する責任。
◯10年後、どうありたいとお考えですか?
何するにせよ、迷いのない仕事をしていたい。
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チークアームチェア |
(木・漆)松永慎一郎
◯なぜ国展に出品しましたか?
今回がちょうど90回目の記念展だと知ったので。
◯制作の原動力となるものは?
過去に見たことのない作品を拝見すると、がぜんやる気が起こります。
◯10年後、どうありたいとお考えですか?
周りに影響されず、気負わず楽に作れるようになれたらいいですね。
◯国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
会員の方々と一般との壁がないように思えます。
自由で開放的で好感が持てました。
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Parade |
(染)吉藤郁子
◯なぜ国展に出品しましたか?
染色を教えてくださる先生の勧めと、多くの方に自分の作品を見ていただく良い機会だと思い出品しました。
◯制作の原動力となるものは?
様々な作家さんの作品を見て刺激を受けることと、自分の作品が完成したときの大きな達成感です。
◯10年後、どうありたいとお考えですか?
自分の思い描いたものを形にする技術を身につけたいです。
◯国画会工芸部に対してどのようなイメージをお持ちですか?
作家さんが、それぞれの表現したいものを追求している場所です。個性あるすばらしい作品が集まり、大変見応えがありました。
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2020/12/09 工芸の展示|初入選, 工芸部